太陽・日照時間・ビタミンDと身体の意外な関係

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南国の人って、なんとなく陽気ですよね?

それ、太陽のおかげかもしれません。

前回の記事では、

「最近なんとなくダルい」
「眠い」
「頭が重い」
「雨が続くと調子が悪い」

という長雨の時期に感じやすい不調について、

太陽の光・体内時計・自律神経・東洋医学の『湿邪』

という視点からお話ししました。

今回は、その続きです。

南国の人って、

なんとなく明るくて、陽気なイメージ

ありませんか?

もちろん、住んでいる地域の日照時間だけで人の性格が決まるわけではありません。

でも、

「晴れているとなんとなく気分がいい」

「朝から太陽が出ていると動きたくなる」

「冬になると眠くて、外へ出る気がしない」

こうした感覚については、単なる気分の問題だけでは説明できない部分があります。

実は太陽の光は、

  • 体内時計

  • 睡眠

  • 日中の覚醒

  • 気分

  • 活動量

  • ビタミンDの産生

など、私たちの身体のさまざまな仕組みに関わっています。

つまり……

太陽様、ただ明るくしているだけじゃなかったんです。


そもそも「ビタミンD」って何?

最近よく聞く「ビタミンD」。

なんとなく、

「骨に良さそう」

というイメージを持っている方が多いと思います。

これはかなり正解です。

ビタミンDは、カルシウムやリンの吸収に関係し、骨の健康を維持するうえで重要な栄養素です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18歳以上の男女ともに1日9.0μgが目安量とされています。

でも、ビタミンDには他の栄養素とは少し違う特徴があります。

それが、

「太陽の光を浴びることで、皮膚でも作られる」

ということ。

食事から摂るだけではなく、皮膚に紫外線B波(UV-B)が当たることで、体内でもビタミンDを作ることができます。

厚生労働省も、ビタミンDについては食事だけを見るのではなく、日照時間を考慮しながら、可能な範囲で適度な日光浴を心掛けることが重要としています。

つまり、

太陽=天然のビタミンD製造スタッフ

でもあるわけです。


日光って、どれくらい浴びればいいの?

ここで気になるのが、

「じゃあ何分くらい太陽に当たればいいの?」

ですよね。

実はこれ、簡単に「毎日○分」とは言えません。

なぜなら、

  • 季節

  • 時刻

  • 地域

  • 天候

  • 肌をどのくらい出しているか

  • 紫外線量

によって大きく変わるからです。

そして、特に大きいのが、

夏と冬の違いです。

国立環境研究所では、ビタミンD産生に必要な紫外線照射時間を公開しています。

関東に比較的近いつくばのデータを見ると、正午頃に10μgのビタミンDを皮膚で作るための目安は、露出面積600cm²の場合、

夏

7〜8月ごろ
約9〜13分

冬

12〜1月ごろ
約50分

ほど。

同じ太陽でも、季節によってこれだけ違います。


なぜ冬はこんなに時間が必要なの?

理由は、

太陽の高さと紫外線量

です。

夏は太陽が高く、ビタミンD産生に関係するUV-Bが地上まで届きやすくなります。

一方で冬は太陽高度が低くなり、UV-Bが弱くなるため、同じ時間外にいてもビタミンDを作りにくくなります。

国立環境研究所の別の試算でも、顔と両手を露出した晴天時の正午では、

7月

  • 札幌:約4.6分

  • つくば:約3.5分

  • 那覇:約2.9分

12月

  • 札幌:約76分

  • つくば:約22分

  • 那覇:約7.5分

という大きな差が報告されています。

つまり、

「冬になったら同じ5分の日光浴でも条件は全然違う」

ということです。

これを知ると、

冬になると外に出なくなる
+
厚着になる
+
日照時間そのものが短くなる

という状況が重なることも分かります。


じゃあ夏は長く浴びればもっといい?

これは違います。

夏は紫外線が強いため、ビタミンDを作るために長時間日光浴をする必要はありません。

むしろ紫外線を浴びすぎると、

  • 日焼け

  • シミ

  • 皮膚の老化

  • 皮膚がんリスク

などの問題があります。

国立環境研究所のデータを見ても、夏はビタミンD産生に必要な時間より、皮膚に紅斑を生じる時間の方が十分長いとはいえ、「長く浴びれば浴びるほど健康になる」というものではありません。

夏は短時間。

冬は条件によって長め。

そして、日光だけに頼らず食事も利用する。

このくらいの考え方が現実的です。


太陽様の仕事は「ビタミンD」だけじゃない!

ここが今回の記事で一番伝えたいところです。

太陽の光というと、

「ビタミンD」

ばかりが注目されがちですが、

実はもう一つ非常に重要なのが、

体内時計です。

私たちの身体には、

概日リズム(サーカディアンリズム)

という、およそ24時間周期の体内時計があります。

この体内時計が、

朝起きる
↓
昼間活動する
↓
夜になると眠くなる

という1日のリズムに関係しています。

そして、この時計を毎日調整する重要な刺激が、

光です。

朝〜日中に明るい光を浴びることで、

身体に、

「朝ですよ」
「活動する時間ですよ」

という情報が入ります。

だから太陽様は、

ビタミンD担当だけではなく、身体の時計合わせ担当

でもあります。


雨が続くと「朝からスッキリしない」理由

ここで最近の長雨に戻ります。

雨の日が続くと、

朝起きても暗い。

外に出ない。

昼間も家や職場の中。

活動量も少なくなる。

すると、

朝の光刺激が弱い
↓
昼間の覚醒が弱くなる
↓
活動量も減る
↓
夜の睡眠リズムも崩れる
↓
翌朝またスッキリしない

という流れになることがあります。

「ちゃんと寝たのに眠い」

「朝から身体が重い」

という人は、

単純な睡眠時間だけでなく、

光を浴びるタイミング

も一度考えてみる価値があります。


日照時間とうつ・気分の落ち込みには関係がある?

ここも非常に興味深いところです。

日照時間と気分との関連は医学的にも研究されており、代表的なのが、

季節性情動障害(SAD)

いわゆる、

季節性うつ

です。

特に冬型のSADでは、

  • 気分の落ち込み

  • エネルギーの低下

  • 眠気

  • 過眠

  • 集中しづらい

  • 活動性の低下

などがみられます。

米国国立精神衛生研究所(NIMH)では、冬型SADについて、日照時間の短縮に伴うセロトニン、メラトニン、体内時計の変化などが関係していると考えられていることを紹介しています。

冬型SADでは、メラトニンが多く作られることがあり、これが眠気や睡眠時間の増加に関係する可能性もあります。


「日光を浴びればうつが治る」という意味ではありません

ここは大切です。

うつ病には、

  • 心理的要因

  • 社会環境

  • 睡眠

  • ストレス

  • 遺伝的要因

  • 身体的要因

など、さまざまなものが関係します。

そのため、

「日光不足=うつ病」

でも、

「日光を浴びればうつ病が治る」

でもありません。

一方で、日照時間の変化と気分・睡眠・行動に関連があることは、季節性情動障害の研究からも分かっています。

だから、

「冬になると毎年調子が落ちる」

「雨が続くと気分まで沈む」

という変化を、

単なる「気合い不足」と片付ける必要もありません。


じゃあ、なぜ「散歩」がよく勧められるの?

気分が落ち込んでいる時に、

「少し散歩してみましょう」

と言われることがあります。

これも、

「気分転換になるから」

だけではありません。

散歩には、

① 身体を動かす

まず、ウォーキングそのものが身体活動です。

英国NICEのうつ病ガイドラインでも、ウォーキング・ジョギング・水泳・ダンス・園芸など、定期的な身体活動はウェルビーイングの向上に役立つ可能性があるとされています。


② 外の光を浴びる

散歩に出れば、室内にいるより自然光を浴びる機会が増えます。

体内時計への刺激という意味でも、

外へ出る

ことには意味があります。


③ 日中の活動量が増える

昼間に身体を動かすことで、

「昼は活動、夜は休む」

というメリハリもつけやすくなります。

これは睡眠リズムを考えるうえでも大切です。


④ 外で行うメリットもある

NICEでは身体活動について、屋外で行うことでさらにメリットが得られる可能性があるとしています。

だから、

「運動しなきゃ」

と考えていきなりジムへ行かなくても、

昼間に10〜20分程度、外を歩く

ところから始めるのは十分現実的です。


「散歩しろ」は根性論ではない

これは個人的に大事だと思うところです。

気分が落ち込んでいる人に、

「外へ出れば元気になる」

「運動すればいい」

と簡単に言うのは違います。

本当に調子が悪い時には、外へ出ること自体が難しいこともあります。

一方で、

散歩という行動には、

運動
+ 光
+ 活動量
+ 生活リズム

をまとめて刺激できる良さがあります。

だから、

「できるなら少し歩いてみる」

というのは、意外と理にかなっています。


南国の人が「陽気」に見えるのも太陽様のおかげ?

では最初の話に戻りましょう。

南国の人って、

なんとなく陽気。

そんなイメージがあります。

もちろん、

「日照時間が長いから性格が陽気になる」

という単純な話ではありません。

文化も違えば、生活環境も違います。

ただ、

  • 日中に外へ出る

  • 明るい光を浴びる

  • 身体を動かす

  • 睡眠と覚醒のリズムを作る

という環境が、人間の気分や活動性と無関係ではないことは確かです。

だから、

「太陽のある生活って、思っていたより身体に影響してるんだな」

くらいに考えてもらうといいと思います。


最近ずっと雨なら、少しだけ「光」を意識してみる

では、何をすればいいのでしょうか。

難しいことは必要ありません。

晴れたら、

  • 朝カーテンを開ける

  • 少し外へ出る

  • 買い物まで歩く

  • 昼休みに外を歩く

  • 散歩する

くらいで構いません。

曇りの日でも、一般に屋外は室内より明るいため、体内時計という意味では外へ出ること自体に意味があります。

ただし、

紫外線をたくさん浴びるほど良い

という話ではありません。

特に夏は紫外線が強いため、無理に長時間日光浴する必要はありません。


食事からのビタミンDも忘れずに

日照が少ない時期には、食事も大切です。

ビタミンDを含む代表的な食品には、

  • 鮭

  • サンマ

  • イワシ

  • サバ

  • 卵

  • きのこ類

などがあります。

太陽だけに頼るのではなく、

日光+食事

で考える方が現実的です。

特に冬場や、外へ出る機会が少ない人では意識してみてもいいでしょう。


そして身体まで重い時は、整体でリフレッシュ!!

雨が続くと、

外出が減る。

歩く量が減る。

座っている時間が増える。

その結果、

「首肩が重い」

「背中が固い」

「腰まで重い」

という方も増えてきます。

そんな時は、

整体で身体を動かしやすい状態にして、一度リフレッシュする

のも一つです。

沼袋ゆうしん整体接骨院では、

痛い場所だけではなく、

  • 首や肩の動き

  • 背中の硬さ

  • 腰や股関節の動き

  • 普段の姿勢

  • 日常の活動量

なども確認しながら施術しています。

「病院に行くほどではないけど、最近なんとなく身体が重い」

そんな時にも、お気軽にご相談ください。


まとめ|あなたのおかげでしたか、太陽様…!

普段は、

「今日は晴れてるな」

くらいにしか思わない太陽。

でも実際には、

  • 体内時計を整える

  • 朝の覚醒に関係する

  • 日中の活動リズムに関係する

  • 気分や睡眠との関連がある

  • ビタミンD産生に関わる

など、かなり重要な仕事をしています。

そして、ビタミンDを作るために必要な日照時間は、夏と冬で大きく変わります。

冬は、

日照時間が短い
+
紫外線が弱い
+
厚着になる
+
外出が減る

という条件が重なりやすい季節です。

最近、

「なんか眠い」

「身体が重い」

「元気が出ない」

という方。

睡眠や疲労だけでなく、

最近、太陽を浴びていますか?

と考えてみてもいいかもしれません。

晴れた日に外へ出た時、

「なんか気持ちいいな」

と思ったら……

これまでより少しだけ、

太陽を見る目が変わるかもしれません。

あなた、そんなに仕事してたんですね。

太陽様……。