成長期の子どものケガを防ぐ7つのポイント 〜日本代表チームドクターの解説から〜⚽

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スポーツを頑張っているお子さんを見ていると、

もっと練習した方が上手くなるのかな
周りの子もこれくらいやっているし大丈夫かな
成長期の痛みは、ある程度仕方ないのかな

そんなふうに感じることはないでしょうか?

今回は、日本代表チームドクターとして選手を見てきた齋田良知先生の解説を参考に、成長期の子どもがスポーツを続けるうえで、保護者に知っておいてほしいポイントをまとめました。

難しい話ではありません。

「頑張らせること」だけでなく、その子の今の身体を見てあげること

中でも印象的だったのが、**「同じ学年でも、身体の成長段階は同じではない」**という考え方です。


① ひとつの競技だけに偏りすぎない⚽


サッカーならサッカー、野球なら野球というように、小さい頃からひとつの競技に打ち込んでいる子も多いですよね。

競技の技術を伸ばすことはもちろん大切ですが、成長期には、いろいろな動きを経験することにも目を向けてほしいそうです。

  • 走る

  • 投げる

  • 跳ぶ

  • 転がる

  • 手で身体を支える

動画でも、早い時期からひとつのスポーツだけに特化すると、身体の使い方に偏りが出る可能性があるという話がありました。

例えばサッカーを長く続けている子なら、「蹴る」「走る」「切り返す」といった動きはどんどん上達します。

一方で、「転んだときに手で支える」「ボールを投げる」「前転する」といった動きは、経験する機会が少なくなりがちです。

FIFAの子ども向けプログラムでも、手押し車や前転など、サッカーとは少し違う動きが取り入れられているそうです。

競技の練習とあわせて、身体そのものを上手に使う経験」も重ねていきたいですね。


② 同じ学年でも成長段階は違う📏


同じ中学1年生でも、身体の成長にはこんな違いがあります。

  • これから一気に身長が伸びる子

  • 今ちょうど急成長している子

  • ある程度成長が落ち着いてきた子

同じ年齢だからといって、同じ身体とは限りません。

動画では、海外クラブの育成年代で、同じ学年でも成長段階によってグループを分け、トレーニング内容を変えていたという話も紹介されていました。

「みんな同じ練習をしているから」といって、同じ回数や強度、同じ筋トレが、その子にも合っているとは限らないんですね。

特に身長が伸びる時期には、

「急に身体が硬くなった」
「前より動きがぎこちない」
「疲れやすくなった」

ということが起こる場合があります。

そんな様子が見られたら、「もっと頑張れ」と声をかける前に、**「今、身体が大きく変わっている時期かもしれない」**と考えてみてください。


③ オスグッド・シーバー病・腰の痛みに注意⚠️


成長期には、オスグッド、シーバー病、腰椎分離症など、この時期に起こりやすいスポーツ障害があります。

当院でも、

膝の下が痛い
かかとが痛い
腰を反ると痛い

といった相談を受けることがあります。

骨が伸びる時期には、筋肉の柔軟性が追いつかず、一部に負担が集中しやすくなります。

そこに、次のような要因が重なると、痛みにつながることもあります。

  • 練習量が多い

  • 同じ動きを繰り返す

  • 身体が硬い

  • 左右差が大きい

  • 疲労が抜けない

**「成長痛だから、そのうち治るだろう」**で済ませず、身体の状態を見てあげてください。

痛みが強い、腫れている、歩くのもつらい、プレーに支障が出ているといった場合は、早めに医療機関で確認してもらいましょう。


④ 週1回でも身体をチェック👀


週に1回、身体の様子を見てあげることなら、家庭でも取り入れやすいのではないでしょうか。

動画では、次のような点を定期的に確認する方法が紹介されていました。

  • ハムストリングの硬さ

  • 太ももの前側の硬さ

  • 前屈

  • 左右差

特別な検査をするわけではありません。

例えば週末に、

「先週より身体が硬くなっていないか」
「右だけ動きにくくなっていないか」
「最近ちょっと疲れていないか」

というくらいの確認で十分です。

毎週少しずつ見ていると、「いつもと違う」に気づきやすくなります。

痛くなってから様子を見るだけでなく、**痛くなる前から身体を見ておく。**そんな習慣を、ケガ予防のために取り入れてみてください。


⑤ 子どもの筋トレは「重さ」より「身体を支える力」💪


小学生も筋トレをした方がいいのか

これはよく聞かれる質問です。

動画で挙げられていたのは、自分の身体を支えるための筋力や、身体をコントロールする力でした。

例えば、次のような運動です。

  • 片脚立ち

  • スクワット

  • プランク

  • バランス運動

  • 軽いジャンプ

子どもの筋トレは、重いものを持たせることが目的ではありません。

まずは、**「自分の身体を、自分で上手に扱える」**ことを目指しましょう。

「ちゃんと立てる」「ちゃんとしゃがめる」「バランスを取れる」。

重さを競うより、こうした土台づくりから始めれば十分です。


⑥ 毎日同じ練習ばかり続けない🔁


頑張り屋さんほど、「毎日同じメニューをやる」となりがちです。

けれど、身体からすると、同じ場所に毎日同じ負担がかかることでもあります。

動画では、毎日練習する場合でも、少しずつ内容を変えて、一部分に負担が集中しにくくする考え方が紹介されていました。

例えば、

  • 技術練習の日

  • 体力づくりの日

  • 体幹・バランスの日

  • 軽めの日

  • 休む日

というように、メリハリをつける方法です。

「練習するか、休むか」に加えて、「何を練習するか」も変える。

練習内容を変えるだけでも、身体への負担はかなり違ってきます。


⑦ 食事・睡眠・休養もトレーニング🍚


ここは、保護者が支えてあげられるところです。

スポーツをしていると、

「今日何点取った?」
「試合どうだった?」
「ちゃんと練習した?」

と、どうしてもプレーの方に目が向きやすいものです。

動画では、それとあわせて、身長・体重・食事・睡眠を見てあげることも大切だと話されていました。

成長期の子どもには、練習するためのエネルギーだけでなく、身体を大きくするためのエネルギーも必要です。

ちゃんと食べる、ちゃんと寝る、ちゃんと休む。
これも立派なトレーニングのひとつです!

練習を応援するのと同じように、しっかり休ませることでも支えてあげたいですね。


保護者の方に見てほしい4つのポイント👨‍👩‍👦

プレーの結果とあわせて、次の4つも見てあげてください。

  • 身長

  • 体重

  • 食事

  • 睡眠

そして最近、お子さんにこんな変化はありませんか。

  • 最近よく痛がる

  • 疲れが抜けていない

  • 身体が急に硬くなった

  • 動きがぎこちない

  • 片側だけ痛がる

こうした変化に気づいたら、**「少し休ませた方がいいかもしれない」**と考えるきっかけにしてみてください。


頑張るだけでは守れない

今回の話を聞いて改めて感じたのは、成長期のスポーツは、練習量を増やせば増やすほど良いわけではないということです。

同じ学年でも、身体は違います。成長のスピードも、疲れ方も、柔軟性も、得意な動きもそれぞれです。

だからこそ、その子の身体を見ながら、その時期に合った負荷を考えてあげたいですね。

動画の最後には、**「自分を知ることが大事」**という話も出てきます。

これは、子ども本人だけでなく、保護者にも当てはまるのかもしれません。

「もっと頑張れ」と応援するだけでなく、**「最近、身体どう?」**とひと言聞いてあげる。

そのひと言も、子どもの身体を守るための一歩になります。


📝この記事について

この記事は、日本代表チームドクターとして選手を見てきた齋田良知先生の動画での解説を参考にしています。スポーツを頑張るお子さんを持つ保護者の方へ、私なりに分かりやすくまとめました。

すべてのケガを予防できるという意味ではありません。

痛みが強い、腫れがある、歩くのがつらい、スポーツに支障が出ているといった場合は、無理を続けず、医療機関の受診も検討してください。